屈折異常とは?

眼の構造と屈折状態



 眼球は図1のように、直径約24mmの球です。
壁と中身に分かれていて、壁の内側には網膜が張り付いています。
表の景色がこの網膜に映り、興奮した網膜の刺激が視神経などを通じて脳の視中枢に達して、はじめて「見える」という感覚が生じます。
表の景色は、光線に乗って眼の中に入ってきます。光線はまず角膜、次いで水晶体で屈折され焦点を結びます。網膜の表面に正しく焦点が位置すればはっきり見え、結ばなければぼんやりします。

 角膜の弯曲がそれなりに規則正しければ屈折された光はどこかで点となりますが、角膜の弯曲が一様でなければ点とはならず、やや幅広い滲んだものとなります。それが乱視です。
この場合、焦点(厳密には点にならないので焦点とは言いませんが、便宜上、焦点と呼びます)が網膜上に結んでも、はっきりとは見えません。

 表からの光線が眼の中で結ぶ「
焦点と網膜との関係」を眼の「屈折状態」といいます。
眼の屈折状態は、図2のように、まず「正視」と「屈折異常」とに分けられ、屈折異常は「近視」と「遠視」に分けられます。

さらに細かく分ければ、各々は乱視を伴うものと伴わないものとに分けられます。
遠くを見たときに、遠くからの光線が網膜の中心部の表面に焦点を結べば
正視で、網膜の前で焦点を結んでしまうと近視、うしろで結べば遠視になります。近視でも遠視でも、ずれた焦点は、それぞれに点になっていますが、これに乱視が伴うと点にはならず、幅広く歪んだ点になります。



屈折異常の治療法

 屈折異常の状態では、焦点が網膜からずれているので、ものがぼけて見えます。
これらの屈折異常を治すためには、網膜の前後にずれている焦点の位置を網膜の上に戻してやればよいのです。
また、乱視がある場合、軽度ならば問題ありませんが、高度になると、網膜の上に移動させるだけでなく、いろいろな操作により、滲んだ焦点をはっきりとした焦点にしなくてはなりません。

 焦点が網膜より前に位置するのが近視です。これには大きく分けて2つの型があります。
1つは屈折する力が強すぎて焦点が網膜の前に結んでしまうもの。
もう1つは、焦点の位置は普通の人と変わりないのに、眼球の大きさが前後に伸びたため、結果として焦点が網膜の前に位置してしまうものです。


 近視になり始めのごく初期には、焦点を後ろにずらすための遠くを見る訓練や、点眼などの治療によって治る場合がありますが、この時期が過ぎて眼が大きくなり状態が固定してしまえば、もはや治療や訓練では無理で、メガネまたはコンタクトレンズによって焦点を網膜の上に移動しなければなりません。
さらに最近では、角膜の表面をレーザー光線で削ることにより焦点を網膜の上に戻す「屈折矯正手術」も行えるようになりました。

 したがって、近視を例にとれば、
1.治療や訓練で治る
仮性近視(偽近視とも言います)の時期、
2.メガネが必要なもの、
3.コンタクトレンズが好ましいもの、
4.エキシマ・レーザーによる屈折矯正手術(LASIKなど)の適応となるもの、
5.
LASIKでは矯正できない高度近視に対する手術の適応となるもの、
6.高度の近視に伴う眼の病気の治療等も含まれます。



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