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レーシックだけでは治せない高度近視に対する二段階矯正法
| 近視をエキシマレーザーで治すレーシックが日本でも普及しつつあります。当院でも手がけて2年、レーシックは対象を選んで眼科の専門医がきちんと行えば、安全で、成績もかなり正確で、良い手術であるという実感を抱いています。しかしどんな近視でもレーシックで治せるわけではありません。レーシックは眼球の角膜の中央部を削って近視を治す手術です。近視が強ければ角膜を削る量も多くなりますが、角膜は眼球の壁の一部ですから、削りすぎれば壁が弱くなり、異常が起きます。一定限度以上は削れないわけです。 LASIKで治せる近視の限度 手術を受ける人の角膜の厚さがどれくらいあるかで違ってきますが(一般に0.5o〜0.55oくらい)、近視の度にすると、一般的には−7dか−8dが一応の限度です。それ以上強い近視となると、レーシックで治すことはできますが、あとで角膜拡張症などの合併症が生じる可能性があります。 そこで当院で現在試みているのは、水晶体をとり人工水晶体を入れる手術でほぼ正視に近い状態にしておき、状態が落ち着く6ヶ月後に残った近視と乱視を矯正するために二次的にレーシックを行って完全な正視にするという二段階法です。これは、同じ施設で同じ医師がレーシックだけではなく他のいろいろな手術もうまくできるという条件があって初めて可能な矯正法です。水晶体摘出は白内障手術で安全に行える実績がありますし、残った近視を治すために削る角膜は非常に軽い量ですむので、完了するまでの期間はかかりますが、トータルとして安全にできる良い方法です。他に、水晶体をとらずに眼内レンズを入れて近視を矯正する方法もありますが、まだ長期の成績が不明なので、当院では取り入れていません。 水晶体摘出手術を行う意味 白内障の手術と同じように眼の中の水晶体をとってしまうと、−20d以上のかなり強い近視まで治すことができます。しかし、この方法は度の調整に関してはレーシックほどの精度がないため、正視にしようとしても、ある程度強すぎたり、弱すぎたりします。そこで、その誤差を見越して、術後軽い近視になるように仕上げ、二段階目として、残った近視をレーシックで矯正してきちんと正視に仕上げることになります。 これまでの実績 この方法によれば、−23dという強い近視までを正視にすることができました。 この方法の欠点 水晶体は、見るものが眼からどの位の距離にあるかによって、自動的に伸縮して焦点を合わせる役目をしているので、手術でこの水晶体をとって遠くに焦点が合うようにしてしまうと、近くを見る力がなくなり、メガネが必要になるのが欠点です。しかし、普通の人でも45歳を過ぎれば水晶体が硬くなって伸縮できにくくなり、自由に焦点を合わせる力がなくなって、いわゆる老眼になってしまうので、水晶体があっても無くても同じ状態になります。そう考えれば、欠点ではあっても致命的なものではありません。 どの手術にも長所・欠点があります。よく医師と相談して最善の方法を考えましょう。 |
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